パ・リーグ打撃タイトル 近藤・浅村・ポランコで2リーグ制以降初となる「3人同時本塁打王」 近藤は打点王と“2冠” 頓宮が初の首位打者に

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10月10日でパ・リーグは全日程を終了。打撃タイトル争いの結果を振り返っていきたい。

各タイトル一覧

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最多本塁打はソフトバンク・近藤健介、楽天・浅村栄斗、ロッテ・ポランコ 2リーグ制以降初の3人同時受賞

本塁打王はソフトバンク・近藤健介、楽天・浅村栄斗、ロッテ・ポランコの3人が26本で同時受賞となった。3人同時受賞は1950年の2リーグ制以降では史上初という珍事である。

浅村は2020年以来3年ぶり2度目の獲得。開幕直後は4月終了時点で打率.198、3本塁打、8打点と不振も、5月に7本塁打を放って持ち直し、7月に9本塁打と量産した。シーズンラスト3試合目の10月5日・日本ハム戦で11試合ぶりの一発を放ってポランコに追いついた。

<浅村栄斗 通算成績>

年度チーム打率試合打席安打本塁打打点三振四球盗塁出塁率長打率OPS
2010西武.26230551129882.407.476.884
2011西武.26813749811794552377.327.382.709
2012西武.24511445999737633413.307.376.683
2013西武.31714462017227110886114.388.554.943
2014西武.2731185011201455100473.345.416.761
2015西武.27014162714513811366912.362.385.747
2016西武.3091436111722482108388.357.510.867
2017西武.291143633167199996445.347.453.799
2018西武.31014364017532127105684.383.527.910
2019楽天.2631436351393392162931.372.507.878
2020楽天.28012052912132104111911.408.560.969
2021楽天.2691435951301867961011.395.422.817
2022楽天.2521436331342786137924.365.436.801
2023楽天.2741436011432678108752.368.462.829
通算.2801805763718452831072137085877.365.464.829
赤字はタイトル獲得

ポランコも序盤は4月終了時点で打率.132、1本塁打、5打点の大不振だったが、5月に5本塁打を放つと、8月に8本塁打を放って追い上げた。10月2日・西武戦の第26号でシーズン終了直前に一時単独トップにも立った。来日1年目、巨人での昨季は24本。新天地で前年以上の成績を残し、初の打撃タイトルを手に入れた。

<ポランコ 通算成績>

年度チーム打率試合打席安打本塁打打点三振四球盗塁出塁率長打率OPS
2022巨人.2401384841052458109422.306.457.762
2023ロッテ.242125497108267592470.312.450.762
通算.24126398121350133201892.309.453.762
赤字はタイトル獲得

ソフトバンク・近藤健介は打点王と2冠 3年ぶり2度目の最高出塁率も獲得

近藤は87打点で打点王も獲得し、打撃主要3タイトルの2つを同時に獲る「2冠」。出塁率.431で3年ぶり2度目の最高出塁率も獲得した。シーズン最終の10月9日・オリックス戦で最終打席の第4打席に第26号を放って浅村、ポランコに追いつき、打点王も最終戦までチームメイトの柳田と競ったが2打点差で近藤が上回った。最高出塁率は2位のオリックス・森友哉が出塁率.385で、大差でのトップだった。

本塁打王と打点王は自身初の獲得。それぞれ過去最高は2021年の11本、2018年と2021年の69打点。FA移籍1年目でキャリアハイを大幅に更新する結果を残した。出塁率は2021年の.465には及ばなかったが、このシーズンに次ぐ好成績となっている。

<近藤健介 通算成績>

年度チーム打率試合打席安打本塁打打点得点三振四球盗塁出塁率長打率OPS
2012日本ハム.19220305022520.241.192.434
2013日本ハム.15232801002714112.269.152.421
2014日本ハム.25889291684282445153.295.386.682
2015日本ハム.3261295041428606859596.405.467.872
2016日本ハム.26580291682273645295.337.323.660
2017日本ハム.41357231693293227603.567.5571.124
2018日本ハム.3231295551499695990875.427.457.884
2019日本ハム.30213860014825974811031.422.400.822
2020日本ハム.3401084671265605672894.465.469.934
2021日本ハム.29813354513311696184884.413.472.885
2022日本ハム.30299396988415145668.418.462.879
2023ソフトバンク.3031436131492687751171093.431.528.959
通算.3061157460311657853354568471844.415.447.862
赤字はタイトル獲得

オリックス・頓宮裕真が打率.307で自身初の首位打者

首位打者は5年目のオリックス・頓宮裕真が打率.307をマークして初の獲得。昨季は81試合の出場で271打席に立ち、打率.226。規定打席も初という中で大きな飛躍を遂げ、初の打撃タイトルを手に入れた。

5月に打率.369、6月に打率.372で月間MVPを受賞。7月は打率.188と調子を落とし、一方で序盤不調だった近藤が6~8月すべて月間打率3割4分以上と猛烈な追い上げを見せてきたが、頓宮も8月は打率.322と復調して高打率をキープして譲らなかった。

年度打率試合打席安打本塁打打点得点三振四球盗塁出塁率長打率OPS
2019.19828931831052210.204.352.556
2020.3131235102551130.371.594.965
2021.2324612526514114180.298.402.700
2022.226812715311342351230.311.440.751
2023.30711345112316494969410.378.484.862
通算成績.2642809752303711293194760.332.452.784
赤字はタイトル獲得

ソフトバンク・柳田悠岐が163安打で3年ぶり2度目の最多安打

最多安打はソフトバンク・柳田悠岐が163安打で2020年以来3年ぶり2度目の獲得。2位の近藤とは14本差をつけた。

昨季は規定打席以上に達したシーズンではキャリアワーストの打率.275と本来の力を発揮できなかった。今季は開幕から好調で4月は打率.389・28安打と打ちまくり、7月に打率.345・29安打、8月に打率.294・30安打と夏場もヒットを量産した。

安打数自身最高は2015年の182本。キャリアハイ更新とはならなかったが、今季は2014年以来9年ぶりの全試合出場を果たし、625打席も自身最高となっている。

年度打率試合打席打数安打本塁打打点得点三振四球盗塁出塁率長打率OPS
2011.0006550001300.000.000.000
2012.24668212195485181756106.300.385.685
2013.29510433729888114148963210.377.483.860
2014.3171446155241661570911317233.413.452.865
2015.36313860550218234991101018832.469.6311.101
2016.3061205364281311873829710023.446.523.969
2017.3101305514481393199951238914.426.5891.016
2018.35213055047516736102951056221.431.6611.092
2019.28938157128377231728284.420.516.936
2020.342119515427146298690103847.449.6231.071
2021.300141593516155288095122696.388.541.929
2022.275117491437120247963106432.344.485.829
2023.29914362554616322855797641.378.484.861
通算.31313985792492915422608558611168741159.409.540.950
赤字はタイトル獲得

最多盗塁は36盗塁で楽天・小深田大翔、ソフトバンク・周東佑京が同時受賞

盗塁王は楽天・小深田大翔とソフトバンク・周東佑京が36盗塁で同時受賞。小深田は8月7盗塁、9月9盗塁、10月1盗塁。周東は8月5盗塁、9月11盗塁、10月1盗塁。両者終盤に盗塁を量産する大接戦となった中で、周東がラスト2試合目の10月7日・楽天戦で36盗塁目を決めて追いついた。

小深田は4年目で初のタイトル獲得。これまでの最高は昨季の21盗塁で、キャリアハイを大幅に更新。その上で今季の盗塁失敗は昨季よりも1つ少ない6つで、俊足のランナーとして大きな進化を遂げるシーズンとなった。

<小深田大翔 通算成績>

年度打率試合打席安打本塁打打点三振四球盗塁盗塁死出塁率長打率OPS
2020.2881124371093315942179.364.381.745
2021.24812145597321654455.328.312.640
2022.2671184791132296537217.328.342.670
2023.2581345491235378348366.329.331.660
通算.2654851920442131182721717927.336.341.677
赤字はタイトル獲得

6年目の周東は2020年以来3年ぶり2度目の盗塁王獲得。2020年の50盗塁には及ばなかったが、11盗塁を決めた9月はほとんどが1番のスタメン出場で打率.360を残しており、トップバッター定着へ期待を残した。9月23日・オリックス戦では通算150盗塁を達成している。

<周東佑京 通算成績>

年度打率試合打席安打本塁打打点三振四球盗塁盗塁死出塁率長打率OPS
2019.1961021142016272255.212.294.506
2020.270103346831277924506.325.352.677
2021.2017018834354912215.258.260.519
2022.26780318775155622224.324.365.688
2023.241114268572175620367.307.295.602
通算.246469123427112702678015427.301.324.624
赤字はタイトル獲得

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