パ・リーグ投手タイトル オリックス・山本由伸が3年連続の「投手4冠」 楽天・松井裕樹がセーブ王、ロッテ・ペルドモが最優秀中継ぎ投手に

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10月10日でパ・リーグは全日程を終了。投手タイトル争いの結果を振り返っていきたい。オリックス・山本由伸が最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率(勝率第一位)を総なめする「投手4冠」。楽天・松井裕樹が最多セーブ、ロッテ・ペルドモが最優秀中継ぎを獲得した。

各タイトル一覧

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オリックス・山本由伸が「投手四冠」 最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率(勝率第一位)を総なめ

先発投手のタイトルである最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率(勝率第一位)は16勝・防御率1.12・169奪三振・勝率.727で過去2年に続き、すべてオリックス・山本由伸が手に入れた。昨季、史上初となる2度目の「投手4冠」を2年連続という形で達成。その記録を3年連続へ伸ばした。最多奪三振は2020年から4年連続としている。

歴代「投手4冠」達成投手一覧
投手年度チーム防御率登板勝利敗北勝率三振四球投球回
沢村栄治1937春巨人0.8130244.85719668244
スタルヒン1938秋巨人1.0524192.90514659197.2
藤本英雄1943巨人0.73563411.756253168432.2
杉下茂1954中日1.39633212.727273103395.1
杉浦忠1959南海1.4069384.90533635371.1
稲尾和久1961西鉄1.69784214.75035372404
木田勇1980日本ハム2.2840228.73322589253
江川卓1981巨人2.2931206.76922138240.1
野茂英雄1990近鉄2.9129188.692287109235
上原浩治1999巨人2.0925204.83317924197.2
斉藤和巳2006ソフトバンク1.7526185.78320546201
山本由伸2021オリックス1.3926185.78320640193.2
2022オリックス1.6826155.75020542193
2023オリックス1.2123166.72716928164
「投手4冠」=最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率

勝利数は2位の西武・平良海馬、オリックス・山崎福也と5つ差、防御率は西武・髙橋光成と1.00差、勝率は条件の「13勝以上」が山本のみ。奪三振数はロッテ・種市篤暉とシーズン最終盤まで競ったが、ラスト2登板で7回10奪三振(9月24日・西武戦)、7回11奪三振(10月2日・日本ハム戦)と連続2桁奪三振をマークして突き放した。

4つの投手部門の中で、今季は防御率が1.21でキャリアハイを更新。2リーグ制以降で両リーグ歴代5位、パ・リーグでは1962年の阪神・村山実に次いで歴代2位という歴史に残る成績を叩き出した。7月終了時点の防御率は1.78。8月が4試合26回を自責ゼロ、9・10月は5試合37回を自責2。8月以降の防御率が0.29という無双ぶりで最終的にこれだけの防御率になった。

2リーグ制以降 歴代シーズン防御率
順位投手チーム防御率年度投球回自責点
1村山実阪神0.98197015617
2稲尾和久西鉄1.061956262.131
3村山実阪神1.191959295.139
4村山実阪神1.201962366.149
5山本由伸オリックス1.21202316422
6田中将大楽天1.2722011226.132
7田中将大楽天1.273201321230

<山本由伸 通算成績>

年度防御率登板完投完封勝利敗戦HHPS勝率投球回奪三振奪三振率与四球K/BBWHIP
20175.3250011000.50023.2207.6172.861.65
20182.8954004232361.66753467.81162.881.06
20191.95201186000.5711431277.99363.530.96
20202.20181084000.667126.214910.59374.030.94
20211.392664185000.783193.22069.57405.150.85
20221.682642155000.7501932059.56424.880.93
20231.212321166000.7271641699.27286.040.88
通算1.82172148702932361.7078979229.252064.480.94
赤字はタイトル獲得

楽天・松井裕樹が39セーブで2年連続3回目の最多セーブ

セーブ王は楽天・松井裕樹が39セーブで2019年、2022年に続き2年連続の獲得となった。セーブ数2位のロッテ・益田直也とは3セーブ差。8月終了時点では益田が34セーブ、松井は29セーブ。9・10月だけで10セーブを稼ぎ、松井と同じく昨季までセーブ王2回のライバルを逆転した。

昨季までのセーブ数最高は1度目のセーブ王を獲得した2019年の38セーブで、キャリアハイを更新。今季は奪三振率(11.30)こそ昨季(14.46)に比べると落ち着いた数字だったが、与四球率がキャリア最高の2.00をマークし、K/BBの5.54もキャリア最高。四球の少なさが光るシーズンになった。

<松井裕樹 通算成績>

年度防御率登板勝利敗戦HHPS投球回奪三振奪三振率与四球K/BBWHIP
20143.8027483401161269.78671.881.36
20150.87633212153372.110312.82283.680.90
20163.32581410113062.17510.83401.881.40
20171.205233583352.26210.59262.381.08
20183.6553581115566.29112.29293.141.23
20191.94682812143869.210713.82244.460.92
20203.182545892688210.85282.931.24
20210.6343020024435912.35212.811.00
20221.925313783251.28314.46194.370.77
20231.5759238103957.17211.30135.540.89
通算2.4050125467694236659.286011.732952.921.11
赤字はタイトル獲得

ロッテ・ペルドモが42ホールドポイント(HP)で最優秀中継ぎ 来日1年目での獲得は史上初

最優秀中継ぎは42ホールドポイント(HP)で来日1年目のロッテ・ペルドモが獲得。HP数2位の楽天・渡辺翔太に9HPもの差をつけた。41ホールドは益田が2012年にマークした球団記録に並んでいる。

来日初登板の4月1日・ソフトバンク戦は1回2失点のホロ苦デビューとなったが、2登板目の4月4日・日本ハム戦で7回の1イニングを無失点に抑えて来日初ホールドを達成すると、そこからは抜群の安定感で勝ちパターンに定着。6月終了時点で25HPをマークし、独走でタイトルを手に入れた。

外国人選手が最優秀中継ぎを獲得したのはタイトルが発足した1996年(2004年までパ・リーグはホールド数による「最多ホールド投手」)以降でファルケンボーグ(ソフトバンク、2010年)、マシソン(巨人、2013年)、マテオ(阪神、2016年)、J.ロドリゲス(中日、2019年)、モイネロ(ソフトバンク、2020年)、Y.ロドリゲス(中日、2022年)に続いて6人目。来日1年目での獲得は史上初となる。

<ペルドモ 今季成績>

年度防御率登板勝利敗戦HHPS投球回奪三振奪三振率与四球K/BBWHIP
20232.1353134142150.2417.28152.731.26
赤字はタイトル獲得
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